院長の整体新書 – 整体ブログ –

小指側の手首の痛み(TFCC損傷・尺骨突き上げ症候群・尺側手根伸筋腱鞘炎)について

  • カイロプラクティック

手首の痛みは大きく分けて

・親指側の痛み

・真ん中の痛み

・小指側の痛み

の分けることが出来ます。

※親指側の痛みについては親指の腱鞘炎(de Quervain disease)と指の腱鞘炎(ばね指)をお読み下さい。

当記事の「小指側の痛み」に関して、診られる先生によっては

「骨に異常がないから」

「硬いから」

ということで治療の区分けがされないまま一括りにされしまうケースがあります。

以下の内容をお読み頂くと、それでは不十分であることがご理解頂けると思います。

今回は【小指側の痛み】についてです。

この記事は、約3分で読み終えることが出来ます。

手首の痛む部分と構造について

痛みを感じる部分の画像 痛みを感じるのは、↑ココの部分です。(画像は右手)

この部分の構造は以下のようになっています。

痛みを感じる部分の体表図と筋肉の図

更に、筋肉と靭帯を取り除いた図。

痛みを感じる部分の体表図と骨や関節の図

皆様は、恐らく専門家になる訳ではないと思うのでの、個別の名称などは覚える必要がありません。

大雑把な位置関係が掴めた方がイメージしやすいと思い、載せています。

手首の小指側の痛みで考えられる状態

大きく分けて3つ考えられます。

・TFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)

・尺骨突き上げ症候群

・尺側手根伸筋腱鞘炎

というものです。

TFCC(三角線維軟骨複合体)損傷とは

痛みを感じる部分の体表図と骨・関節の図

上図の青丸部分に存在しているのがTFCC(三角線維軟骨複合体)というものです。

TFCCは軟骨やいくつかの靭帯を含めた「総称」になります。

この部分を傷めたものを「TFCC損傷」「三角線維軟骨複合体損傷」と呼んでいます。

これは、文字通り「傷んでいる状態」「損傷」です。

従って、それを修復する為の期間や負担を減らす為の過程が必要不可欠になります。

新たな負担を掛け続けた場合、修復が遅れる、修復出来ないことがあります。

従って、「どのようなことが原因でなってしまったのか??」をあなたご自身が理解出来た方が改善において有利な状況になれます。

※ギプス固定や手術の様な手法で半強制的に修復出来る場合には別。

TFCC損傷の原因と症状、注意点について

TFCC損傷の症状

・手をついて加重を掛けると痛い。

・手首を捻る(回内・回外する)と痛い。

※↓手の甲を上にすることを「回内」、手の平を上にすることを「回外」と言います。

手首の回内・回外の図

TFCC損傷の原因

以下の青丸部分TFCC部の「圧迫」が原因です。

いかなる状況で圧迫されたのか??

という観点から考えると

・ケガの様に瞬間的に傷んだケース

・同じ動作の繰り返しにより、負担が蓄積した結果として傷んだケース

があります。

痛みを感じる部分の体表図と骨・関節の図

具体的に言うと、

・転んで手をついた際に瞬間的に圧迫を強いられた。

・バイクや自転車などのハンドルを握っている際に回内を強いられて圧迫された。

・床や浴槽などの拭き掃除(右手ならば左方向から右への拭き掃除で左手ならば逆の動き)で圧迫を強いられた。

といったようなケースです。

TFCC損傷を治す為にあなたが出来ること

まず、考えられる原因を避けることです。

転倒などが原因であれば、(転倒は毎日するものではないので)特別注意が必要ないと思います。

逆に、毎日行うような動作が原因と考えられる場合には、その動作の見直しが不可欠です。

理由は、前述の通り「損傷」なので、負担を掛け続けたら治らないからです。

◎バイクや自転車が原因

→グリップの太さを変える。

→サドルとハンドルの相対的な位置関係を変える。

◎拭き掃除が原因

→拭く方向を考慮する。

→道具を使う。

例えばですが、このような方法をとれば現実的には可能だと考えます。

TFCCの治療

TFCC損傷の場合には、「TFCCが血流が元々悪い部分なので」改善が乏しい場合には手術で、強制的に修復を行うケースもあります。

手術の有無は、改善の経過をみていったうえで最終的に選択されることが多いです。

従って、「手術を避けるために治療として何をするべきか??」という視点で段階的に述べていきます。

前述のように、TFCC損傷の原因は「圧迫」です。

TFCCが圧迫される動きは、「回内」です。

回内・回外の説明

回内が強いられる体の要因は以下の通りです。

・回外の動きが物理的に硬い。

・体幹の弱さや巻き肩による「手押し」による過度な負担。

従って、物理的に硬いならば「軟らかく」する。

体幹が弱いならば「強くなれるように」する。

巻き肩ならば「巻き肩を正す」ようにする。

「巻き肩」の誤解と全体を考慮した改善について

これが治療になります。

もちろん、ギプスやサポーターを用いて、強制的に回内を制限することもあります。

尺骨突き上げ症候群について

尺骨という骨が、指の方に押し寄せてくることでTFCCを圧迫してしまう病態を、尺骨突き上げ症候群と言います。

痛みを感じる部分の体表図と骨・関節の図

尺骨は、肘から伸びている骨です。

二の腕との関節(腕尺関節)と隣の橈骨との関節(赤丸の遠位橈尺関節)、図にはないけど近位橈尺関節という3つの関節で位置関係を保っています。

尺骨と肘の関係

つまり、この3つの関節のズレや異常が尺骨突き上げ症候群の一因になります。

これは、背骨や他の関節同様に矯正によって位置関係を正し、それを保持することで改善が期待できます。

稀に、尺骨の長さが元々長い方も存在します。

その場合には、改善が困難になります。

また、補足ですが「尺骨突き上げ症候群は、TFCC損傷の一因」とも言えます。

尺側手根伸筋腱鞘炎について

TFCCよりも表層にあるのが、尺側手根伸筋という聞きなれない名前の筋肉です。

字の通り、「手の尺側(小指側)を伸ばす筋肉」でその筋肉を包んでいる鞘である腱鞘が炎症をおこしたもので「尺側手根伸筋腱鞘炎」になります。

痛みを感じる部分の体表図と筋肉の図

尺側手根伸筋腱鞘炎の症状

洗髪や習字など脇を開いて手を使う動作において手を使うと痛むことが多いです。

また、回内から回外をした瞬間に痛みが出ることも多いです。

回内・回外の説明

尺側手根伸筋腱鞘炎の原因

・痛みのある側に体が傾いている。(右手が痛ければ右側に体が傾いている)

↓以下の様に体が右に傾いていれば右手の尺側手根伸筋腱鞘炎になる一因になります。

体の右傾き

・肩関節の過去のケガや四十肩や五十肩などにより、痛みのある側の「肩の外旋」という動きが物理的に硬い。

※↓以下の動きが「肩の外旋」です。

反対側と比べて、肩の外旋が硬い方に多いのが「背中の下の方が掻けない」「背中の下の方に手が届かない」というケースが多いです。

尺側手根伸筋腱鞘炎を治す為にあなたが出来ること

・自分の体が傾いていないかチェックする。

・痛みのある側の肩の外旋の可動域をチェックする。

ことがまず必要です。

なぜなら、現状を正確に知らなくては改善法や対策が分からないからです。

ご自分で分かる方はご自分で、分からない方は専門家の判断に委ねることをお勧め致します。

通院先を検討される方は以下の記事もご参考までにお読み下さい。

カイロプラクティック・整体・整骨院の“本当の違い”

もし、仮にあなたの体が傾いていたとします。

いくつかの理由が考えられますが、「傾いている姿勢をとっていないかどうか」をご自分で振り返ってみましょう。

具体的には

・TVを見る際に、真正面で見ていない。

・足を組んで座っていることが多い。

・側彎症がある。

・ヘルニア持ちである。

前者の2項目であれば、まずはご自分で気を付けることから初めて下さい。

後者の2項目に関しては、自分で正すと痛みが出るリスクがあります。

従って、専門家に委ねた方が安全です。

「肩の外旋」についてですが、過去のケガや四十肩・五十肩の際に自然治癒に任せていないか?

最後までリハビリをして、可動域を戻したかどうか?

をまず、振り返ってみましょう。

もし、該当される場合には「今からでもその可動域を取り戻すことが現実的に可能なのかどうか」をまず、専門家に判断してもらいましょう。

可能ならば必要なエクササイズを、不可能ならば(チャレンジするのは自由)それを踏まえて判断しましょう。

尺側手根伸筋腱鞘炎の治療

腱鞘炎なので、炎症の鎮静化が最も重要です。

炎症の鎮静化と共に、「炎症の原因である」

・体の傾き

・肩の外旋可動域の改善

四十肩・五十肩の治療と巻き肩との関係について

について必要があれば行います。

理由は、体が傾いていると(筋膜の繋がりからみて)尺側手根伸筋が常に引っ張られれる為です。

肩の外旋の硬さについては、【肩の外旋が硬い = 手首に回外が強いられる】からです。

回内・回外の説明

身体の構造上、回外の状態では尺側手根伸筋に掛かる負担が大きくなります。

従って、これらの改善を求めることが治療にるなると考えます。

是非、あなたやあなたのご家族・ご友人など周囲に目黒区祐天寺近郊でお困りの方がいましたら参考にして頂けたら嬉しく思います。

矜持整骨院
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