立って(座っても)靴下やパンツを履く際に支障が出る腰痛について
体は、前屈の角度によって体内で起こっている動きのメカニズムが異なります。例えば、(身長と洗面台の高さによりますが)洗顔の角度は何とかなるのに、靴下やパンツを履く時には立って履けない腰痛についての記事になります。
体が硬いからなる訳ではない
今回述べているような腰痛は、体が硬いからではありません。一般的な「体が硬い」は、「筋肉が伸びない」と同義で語られていますが、筋肉が硬いからではなく、【関節が正しく動いていない+胸腰筋膜がスライドしていない】ことが原因です。
いくつかの関節の動きの総和が前屈動作
例えば、デスクの引き出しに何かが引っ掛かっていて、引き出せない場面を想像して下さい。
これが引き出せないのは、あなたの力が弱いからでしょうか??
私は”違う”と思うのですが、今回のケースで無闇にストレッチをしたり、腰痛対策にと筋トレをしているのは、引っ掛かっている引き出しに対して力技で挑んでいるのと同様です。
※当然、力技で開けた引き出し同様に体にも物理的なダメージが加わり、これが蓄積すると二度と戻らない骨の変形を来たすことにもなり得ます。
支障の出ている動作・角度の時に体の中では何が起こっていて、それにはどこに支点形成が成される必要があって、どの筋肉が伸び縮みして、それらを行うには何が不可欠なのか。
私は医師ではなく、ただの柔道整復師ですが、立場が何であっても 「対象である人体の仕組みは同じ」なので(構造は個人差あり)、仮にあなたが多職種であっても考え方が理解出来るのならば、(状態と違うことをされないので)専門家選びさえ間違えなければ今回の腰痛のケースは将来的なリスクを考慮しても、恐らく心配に値しない程度のレベルの症状・状態です。
胸腰筋膜って筋肉と違うの??
今回のケースでは、腰が丸まる必要があり、それを妨げる可能性があるものも”必要があれば”対策する方が得策だと現時点では考えています。その一つが胸腰筋膜と言われる「皮膚・皮下組織・筋膜」の集合体です。
筋膜は、超音波エコーで体の内部を見ると分かりますが、動きに応じて「スライドする」もので「伸びるものではない」です。つまり、すべきことも同じです。時々、日常で行っているセルフケアにおける筋膜についてのご質問を患者様から受けますが、この概念が違っていることを経験します。認識の違いは対策の違いになり、当然ながら結果の違いになる訳なので、この点は大切だと個人的には考えています。
”普通は”自然に改善する
今回のケースも私が接することが多い他の問題も、自然に改善している人の方が全人口で考えれば大多数だと思います。だから、その改善を妨げている理由を特定することはとても重要です。改善していないということは、何か阻害因子があるハズ。そこを見ずして改善は無いというのが今日での私の考えになります。その為に私が出来ることとして、そこから目を背けられない環境に身を置くことが患者様のお役に立てるのではと考えた一環として今も院経営をしております。
ぜひ、今回の記事があなたの生活のお役に立てれば嬉しいです。
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