肩こりのタイプと解決方法
肩こりのを改善していく方法として、「こっている部分自体をほぐすのか」「その原因を正すのか」に大別することが出来ます。
どっちが良いか悪いかはではなく、あなたの目的に応じて選択させれることが望ましいと考えます。
四十肩・五十肩かも?という方はコチラの記事をご覧ください。
この記事は、約2分で読み終えることが出来ます。
肩こりの原因による違い
・姿勢によって筋肉が縮む、伸ばされるなどの物理的な問題による血行不良
・こっている筋肉に指令を出している神経の問題による血行不良
・あたかも、こっているかのように自覚してしまう問題
の3通りが考えられます。(内臓疾患からのものは省きます)
【肩こり】
は当然ながら、症状名です。
従って、【肩こりだから〇〇】というように一括りには出来ません。
歪み・姿勢による肩こり
これは肩こりの代表的な筋肉【僧帽筋(そうぼうきん)】です。
仮に猫背の方の場合、この筋肉が伸ばされるような状態になることが分かると思います。
この筋肉は
・後頭部
・鎖骨
・肩甲骨
・背骨
の4つ間を結ぶ筋肉です。
僧帽筋のせいで、これらの位置関係がズレることはもちろん、これら4つの位置関係のズレ(歪みや姿勢)によって僧帽筋が硬くなる【こっている】状態になります。
具体的な姿勢についてはコチラの記事をご覧下さい。
肩こり・首痛とデスクワークによる姿勢・ストレートネックの関係
伸びているのにストレッチ・マッサージ?
この僧帽筋が【猫背が原因でこっていた】とします。
前述の通り、僧帽筋は【伸ばされている状態】です。
お読みのあなたに一つ伺いたい点がございます。
この状態の際に、この筋肉に対してストレッチをすることは有益だと思われますか?
肩こりを良くすることが目的であるならば、私は好ましくないと考えます。
マッサージも同様です。
理由は、【既に伸びているから】です。
ストレッチやマッサージが悪いのではなく、
【誤った部分と状態の際に用いると肩こり改善の妨げになる】
ことはご留意頂けたらと思います。
神経の問題
前述の僧帽筋を例にとると、この【副神経】という神経が命令を出すことで、
僧帽筋を硬くしています。
この図を見て頂くと、頭の方から降りてきているのがお分かり頂けると思います。
つまり、
こりを感じている部分からは離れた、首の一番上の(第一頸椎)などの問題でも僧帽筋の硬さに悪影響を及ぼし、肩こりを引き起こすことがあります。
これは一例ですが、この場合にも【第一頸椎の問題を正せばよい】訳ではありません。
第一頸椎だけの問題なのか、もしくは第一頸椎に異常を来たしてしまう原因が他に存在するのかを調べ、必要な部分を正す必要があります。
「施術を受けた直後は良いけど、すぐに戻ってしまう」
どれだけ、掘り下げて本来の原因を探し出せたか。
そして、それだけ適切に正すことが出来たのか。
患者様もそれを理解したうえで、施術効果が維持出来るような生活を心掛けたのか。
このような要因で、施術効果の違いや症状の改善度合いが左右されていきます。
こっているような感覚の問題
ここまで述べてきた内容を改善するように施術を受けられると、肩こりの程度や自覚症状も改善がみられます。
但し、それだけでは自覚症状に反映されない方もいます。
これは、【体の問題ではなく、感覚を伝えている神経の問題】になります。
体には
脳からの情報を各部分に伝える【遠心性】の神経。
各部分から脳に情報を伝える【求心性】の神経があります。
求心性の神経の問題により、あたかも「こりがあるように感じてしまう」状態を正すことが必要になります。
※前述の副神経は遠心性の神経です。
①Aα線維【筋肉を動かした際の情報を伝える】
②Aγ線維【触られたり・圧迫されたりした情報を伝える】
③Aδ繊維【ズキズキする傷みの情報を伝える】
④C線維【鈍い痛み、こりの情報を伝える】
求心性の神経には、これらの種類があります。
各々、神経によって伝える情報が異なっているのが重要です。
また、①→④の順番で、【情報を脳やその手前の脊髄】に伝える速度が遅くなります。
例えば、足の指をどこかにぶつけたとします。
Aδ線維が【ズキズキした痛みを脊髄に伝えます】。
あまりの痛さに【自分で足の指や周辺を擦ります】。
Aγ線維が発動して【擦られた情報を脊髄に伝えます】。
この両者の神経を比べると②Aγ線維の方が③Aδ線維より、情報を伝える速度が早い為に【痛みが多少和らぐ】ことになります。
ここで思い返して頂きたいのが
①Aα線維【筋肉を動かした際の情報を伝える】
②Aγ線維【触られたり・圧迫されたりした情報を伝える】
③Aδ繊維【ズキズキする傷みの情報を伝える】
④C線維【鈍い痛み、こりの情報を伝える】
という順番です。
マッサージを受ければ、②Aγ線維が発動するから、C線維を抑えることで肩こりがマシになります。
当院が行っているカイロプラクティックの矯正では、①Aα線維が発動するので④C線維を抑えることで肩こりがマシになります。
でも、前項や前々項で述べたようにマッサージや矯正も【行うべき部分と状態】を間違えると【マシにはなるけどデメリットもある】訳です。
なので、【体の問題ではなく、感覚を伝えている神経の問題だけ】の際に、マッサージや矯正を受けられる場合には、知識があって信頼のできる方にお願いするよう、ご注意頂くことをお勧め致します。
従って、【体の問題ではなく、感覚を伝えている神経の問題だけ】の場合には、患者様のせいにするようで恐縮ですが①Aα線維を活発にする為に【今よりも体を動かして頂くこと】を推奨しています。
肩こりは温める
肩こりの際に温めて血流を良くするには有効です。
【いつも肩こりが無い方が、一時的に無理をして出た肩こり】
に関しては、一種の筋肉痛のようなものなので尚更良いと考えます。
極論すれば、どれだけ体が正しく健康な方であっても許容量はあります。
その許容量を超えるだけの負荷が掛かれば、筋肉が疲れる(こる)ことはごく当たり前の現象です。
それを翌日に持ち越さない為の、
・入浴
・ストレッチ
・マッサージ
は、有益だと考えます。
【いつも肩こりがある方】の場合には、よく考えられてからの方が良いと考えています。
理由は、問題を先延ばしにしているだけなので(あくまで可能性ですが)それらの方法では賄いきれなくなる時が、年齢を重ねていくとあります。
その時に改善する時は、過去を遡る訳なので改善する際に時間を要します。
問題や症状が軽いうちに改善することの方が性に合っている方。
問題や症状が大きくなってから改善することの方が性に合っている方。
良し悪しの話ではなく、それぞれのメリットとデメリットをお考え頂くことをお勧め致します。
女性と肩こり
女性に肩こりが多いのは、
・筋肉量が男性よりも少ない(同じことをしても耐久性が乏しい)
・筋肉量や生理周期によって、血行が悪くなりやすい。
・肩こりを伝えるC線維が、【母性の中枢】である大脳辺縁系との関りが深いため。
といったことが挙げられます。
今までの内容とこれらを含めたうえで、
【運動出来る体になって、今よりも体を動かすといいですよ】
ということが、よく一般的に言われている
【肩こりは運動不足】
という端的な表現になります。
・運動が嫌いな方
・運動する時間が捻出できない方
実に様々だと思います。
でも、意味と価値がお分かりになるだけで前向きに捉えられる方もいると思います。
今回お伝えした内容を踏まえて、
・ご自分に出来ること
・ご自分が今の段階でしなくてはいけないこと
・ご自分が今の段階でむしろすべきではないこと
をご理解頂き、今回の記事が肩こりの改善のお役に立てたら嬉しく思います。
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