誤解されていることが多い、”背骨のズレ”に対する認識について
年齢を重ねると膝や股関節、背骨の変形によって日常生活に支障を来たす場合には手術適応になる方が増えていきます。でも、同じ理由で筋肉に対する手術を受ける方はいません。ストレッチや筋膜リリース、筋トレといった筋肉にフォーカスしたものと同様に関節に対する予防も重要だと考えています。
筋肉の方が新陳代謝が良く、関節の方が悪い
関節を構成している骨の端部分、靭帯、関節軟骨などは基本的に新陳代謝が良くはない組織です。だから、一度問題が起こると戻りにくい為に最終的には手術になることが多く、アスリート以外では筋肉の問題で手術になることは少なくなります。
正すのは「ズレ」ではなくて「引っ掛かり」
ズレとイメージすると誤解を招きやすいので「関節の引っ掛かり」とした方が現実的かと思います。例えば、引き戸がレールから外れかかっていたらスムーズには動かない。なのに、力ずくで動かすから必要以上の力が必要になる(筋肉の疲労)。それを繰り返しているから”ただの経年劣化では起こり得ない程に”レールや戸が曲がる(骨の変形)。当院の施術は、レール上に戻してあげることを最優先に考えています。
寝たきりの方以外は変形しない、ズレない訳がない
毎食、歯を磨いても飲食すれば歯が汚れ、どんなにダイエットを頑張れど摂取カロリーが消費カロリーを上回れば太り、どれだけ鍛えようと続けなくては体力が落ち、どれだけ必死に覚えても使わない漢字や英単語は忘れる…果たして生物であり日々確実に最期に向かっている我々の身体に永遠に効果が続くものなんてあるのでしょうか。施術を受けようと受けまいと変形する・ズレるのは大前提だと私は考えています。「自然の流れに委ねるのか」「抗うのか」どちらでも私は構いませんが、後者の方に対して「では、どうした方が良いのか?」という視点から説明・施術をしています。
ズレは自分で正せるのか
筋肉の痛みや張り感と異なり、関節がズレているか否かを感じる感覚は各関節から脊髄を通過し(感覚を感じる機能を有する大脳ではなく)小脳へと伝わる感覚なので普通は自覚出来ない感覚です。ズレている3次元的な方向や程度・位置が分からなければ自分で戻しようがないから私の仕事は存在しています。人間の感覚は千差万別なので分かる方もいるのかもしれませんが、普通は筋肉の感覚を関節と混同・誤認しているだけになります。当院では状態によっては筋肉に対して手を施さないこともありますが、手間や施術時間との兼ね合いではなく(これを生業としているので言うまでもありませんが)必要がないから、しない方が最終的には結果が出るから、関節の施術でカバーが可能だからという理由になります。
当院のメリットでもあるデメリット
そもそも健康への道のりは不確かであるにも関わらず、後から後悔しても物理的なやり直しが効かないことが多い理不尽なものです。所詮は確率論なので健康に投資しようと無関心に生きようと先のことは誰にも分かりません。唯一、確かなことは、「戻れないことも多々ある」という現実だけです。だから私は、医学的な見地から意見は伝えますが、後は各患者様のご判断に委ねています。その中で不確かな将来の健康を見越して当院を選び、何年も定期的にご来院の方に対して(私のエゴではありますが)、良い意味で期待を裏切ることが出来るようにと日々考え、行動することが私の矜持の見せどころだと考えています。
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