院長の整体新書 – 整体ブログ –

腰椎分離症・腰椎すべり症と腰の痛みについて

  • その他

【腰椎分離症】

【腰椎すべり症】

日常生活では、まず耳にすることが無い病名だと思います。

しかしながら、

・リモートワークになってから増している腰痛

・靴下を履いたり、ズボンを履いたりする際に支障が出ている腰痛

・「坐骨神経痛」と言われたことのある方

・成長期で運動に励んでいるお子様の腰痛

は、今後の人生において「上記病名にならないように」ご自分で注意していく必要があります。

今回は、【腰椎分離症】【腰椎すべり症】についての記事になります。

この記事は約3分で読み終えることが出来ます。

腰椎分離症とは何なのか?

分離症の説明

運動に励んでいる成長期の子供に起こる腰の疲労骨折です。

つまり、大人になってから起こるものではありません。

腰の骨の疲労骨折なので、早期に適切な対処をすれば「骨がくっつきます」。

※約3割で、再発してしまう為に「原因の改善」が不可欠になります。

しかし、適切な処置を施さないと「生涯、骨はくっつきません」。

“くっついていない骨“は、不安定なので、徐々に“ズレていき“腰椎すべり症に移行します。

※分離症に起因しない「変性すべり症」というものもあるので、子供の頃に分離症になっていない方でも中高年以降にすべり症になることはあります。

原因については、分離症・すべり症と同じなので、後述します。

腰椎すべり症とは何なのか?

・分離症から悪化したもの(腰椎分離すべり症)

・「悪い姿勢」による経年劣化によって起こるもの(腰椎変性すべり症)

の二つがあります。

分離すべり症の説明
変性すべり症の説明

文字通り、腰の骨が「すべった」「スリップ」「ズレた」状態になります。

骨の位置が変わると、付随する神経も一緒にズレる為に「坐骨神経痛」を起こします。

脊柱管狭窄症と変性すべり症の関係

50代後半、60代くらいで、腰のMRI検査を受けると

「脊柱管狭窄症」

という診断名を受けることが割と多くあります。

代表的な症状は、「間欠性跛行(カンケツセイハコウ)」です。

簡単に言うと、当院から祐天寺駅は私の足だと徒歩1分です。

それが「休まずに歩けない」「足が出なくなる」状態が、間欠性跛行です。

※症状が出ずに歩ける距離は重症度によります。

症状が出たら「腰を曲げたりすると改善して、また歩ける」。

でも、また少し歩くと同じ症状が出てしまう。

程度の話にはなりますが、このようなものです。

余談ですが、1か月にお1人位は日常生活においても目にすることがあります。

「あの方がご来院されたら、どうやって施術しようかな」

「あの休み方だと、脊柱管狭窄症ではなくてバージャー病かもな」

「あの腰の曲げ具合で回復しているってことは、腰の○番目付近に狭窄があるのかもな」

どんな際でもイメージするように教育を受けているので、このような感じでイメトレ?するのが私の日常です(笑)

話は逸れましたがそれ位に、割と多くの方が患っている病気です。

脊柱管狭窄症という病名には、

・ヘルニアによるもの

・腰椎分離すべり症によるもの

・変性すべり症によるもの

・腰椎症(腰の変形)によるもの

など、様々な病態が含まれます。

【脊柱管という脊髄の通り道が狭くなっている病気】

なので、様々な症状が出ます。

「下半身不随」

なども、脊髄が損傷して起こったものです。

それが事故など瞬間的に起こるのか?

脊柱管狭窄症のように経年劣化・蓄積で起こるのか?

原因と損傷程度、それによる症状の「程度の違い」はもちろんありますが、症状が現れる範囲や部分においては、どちらも下半身全体に症状が出得ることになります。

足の神経痛(坐骨神経痛)や泌尿器、生殖器に症状が及ぶ事もあります。

脊髄は回復しないうえに症状が多岐に渡るからこそ、「事前に防げるならば防ぐ必要がある」と思い、この記事を書いています。

腰椎分離症・すべり症の原因は?

端的にいうと

「腰の反りが強いこと」

です。

腰が反る

腰の後方(背中側)部分が圧迫される(上下の骨と衝突する)

・疲労骨折する

・腰の骨が前方(お腹側)に押しやられる

・腰椎分離症

・腰椎すべり症(分離すべり症、変性すべり症ともに)

という流れになります。

「腰の反りが強い」

にも以下のように様々な原因があり、当然準じた対処法も異なります。

①原因部位による分類

・純粋に腰に原因がある場合

・足に問題がある場合

・背中や首に問題がある場合

②原因組織による分類

・関節の可動域が少な過ぎる、多過ぎる

・筋肉のアンバランス

③原因動作による分類

・スポーツでのフォームの間違い

・特定の悪い姿勢

これらの分類を組み合わせて、改善策を選択します。

誤解を招くことが多いので敢えて列挙しましたが、よくある例として

「分離症は、運動をハードにし過ぎた事が原因」

「分離症は、体が硬い事が原因」

というように、あたかもそれが“唯一の原因”であるかのように認識されている場合があります。

でも、上記に列挙したことを見て頂ければ一概にそうは言えないのが、お分かり頂けるかと思います。

大局的に考えることで、改善策を増やす事が出来ます。

つまり、“改善の可能性を増やす”ことになります。

これらは、専門誌や教科書で習ったり、先輩や上司から教えてもらえる(ケースバイケースなので習いようがない)ことではありません。

治療・施術を担当した方が、各患者様に応じて自ら立案し、施術して答えを見つけていくものです。

だから、“良くも悪くも“資格や受講したセミナー、師事した先生が同じでも同様の成果を約束出来るものではありません。

専門知識を有していない方には“その可能性が見えない“為に、短絡的な表現になりやすいと考えます。

また、“可能性が見えたら、今度はそれを絞り込む際に“経験が不可欠になります。

私自身が、大局的に物事を捉えられる人間ではありませんが、私が患者様の可能性を狭めてしまう事がない様に、治療家としては大局的に捉える様に日々意識しています。

分離症・すべり症に限ったことではありませんが、この点は惑わされやすい点なのでご留意下さい。

分離症の治療

成長期で患ってから早期のものは、

・コルセット

・運動の中止

で骨がくっつくことを促すことが治療です。

MRIやCT検査で、改善が確認されたら【再発を防ぐ為のエクササイズ】を開始します。

既に、患ってから日数が経過し、骨がくっつく可能性が無い場合には【同部に掛かる負担を減らすような体の使い方を習得するエクササイズ】を開始します。

【再発を防ぐ為のエクササイズ】と【同部に掛かる負担を減らすようなエクササイズ】は基本的に大差ない内容です。

その具体的な内容は

①下部腹筋を使えるようにする。

②背中・股関節の捻りの可動域をアップさせる。

ことです。

この為に

・矯正

・筋間リリース

・筋力トレーニング

・ストレッチ

という手法を用いることになります。

すべり症の治療

まず、レントゲン写真で、程度の分析を行います。

※西洋医学・カイロプラクティック問わず

下の骨に対して、

「何割すべっているのか??」

専用ソフトで解析したり、定規で測定して程度をハッキリさせることが先決です。

「すべりの程度によっては、手術以外に選択肢が無い場合もあります」。

もし、手術以外の方法で「症状の改善が望めるようであれば」以下のような施術を施していきます。

①体の問題を正す

「腰の反りが強くなってしまう原因」

を見つけ出し、それを減らすようにしていけば良いだけです。

これは、主に施術・治療をする担当者に任せておけば良い部分です。

②日常動作・姿勢を見直す

「あなたの姿勢は、あなたの日常生活の結果」

になります。

施術や治療で姿勢を変えても、生活が変わらなくては姿勢は戻ります。

◎意識できる人→意識する

◎意識できない人

→無意識でもできるように“必要な部分の“筋肉をつける

→無意識でも出来るように家具など環境面を変える

端的に言うと、この方法になります。

腰椎分離症・腰椎すべり症の予防として出来ること

①リモートワークになってから増している腰痛の方

座っている姿勢は、体幹のインナーマッスルをほぼ使用していないことが分かっています。

筋肉は使わなくては低下します。

姿勢は筋肉のバランスによるので、(詳細は割愛しますが)リモートワークによって体幹のインナーマッスルが低下すると立った姿勢では

「反り腰になります」。

筋肉量が低下すれば、許容量(持久力)が下がります。

リモートワーク以前には、

筋肉の使用量 < 筋肉の許容量

だったので、症状は軽度もしくは出ていませんでした。

でも、リモートワークで筋肉量が低下したので

筋肉の使用量 > 筋肉の許容量

になったので痛みが出ています。

改善するには、筋肉を取り戻すこと。

姿勢は筋肉の「バランス」によって成り立っています。

・鍛える筋肉

・敢えて鍛えない筋肉

これを明確にして、行動に移すことが大前提になります。

両方をつけようとしたら、アンバランスを是正出来ません。

ご自分で行う場合には、その点だけは少なくともご注意下さい。

アンバランス状態が長期に渡っている場合には、「背骨のズレ」を引き起こしている可能性があります。

「背骨がズレている = 背骨の関節が引っかかっている」

状態では、いくら筋肉量を付けても効率よく姿勢を正せません。

理想は、

【背骨のズレを正した状態で筋肉を付ける】

ことになります。

②靴下を履いたり、ズボンを履いたりする際に支障が出ている腰痛

この動作が出来ない = 腰が丸まらない。

腰が丸まらない = 腰が反っている。

ということになります。

「だから、腰を丸めれば良い」

と端的にならないところが、私の仕事の面白い部分でもあり、難しい部分でもあります。

しかし、大雑把に言うとこのような方向性になります。

【腰が反っているのか】

【相対的に背中が丸まっているのか】

【その背中が丸まっているのは何故なのか】

というように「反り腰」といっても様々です。

傾向として、「割と体格の良い方」もこの症状に悩まされることを経験します。

インナーマッスル < アウターマッスル

だと症状が出ます。

つまり、外見上の筋肉があろうとなかろうと相対的にインナーマッスルが低下していれば起こり得ます。

改善方法については前述の通りです。

③「坐骨神経痛」と言われたことのある方

端的にいうと

・腰が丸まっているケース

・腰が反っているケース

坐骨神経痛には、このパターンがあります。

坐骨神経痛は病名というよりも「症状名」なので、原因は多岐に渡ります。

ただ、少なくない割合で

「反り腰に起因した坐骨神経痛」

の方がいます。

こちらも改善方法は前述の通りです。

腰椎分離症、腰椎すべり症の方へ

MRI・CTなどの検査で診断が確定する訳ですが、

「画像で明確な異常が写っていても症状が皆無な方もいます」。

ここで述べたいのは

「診断されたからと言って必要以上に悲観する必要はありません」

という点です。

画像に写っている以上は事実なので、もちろん注意すべき状況に変わりはありません。

ただ、だからとって一生、症状と付き合っていかなくてはならないか?というとそうとも言えない事が多々あります。

現に、正しく付き合うことで、日常生活において全く問題ない方も沢山います。

・何をした方が良くて

・何をしてはいけないのか

これを明確にご理解頂く事が望ましいと考えております。

余談ですが、昔にTVで見たアスリートのドキュメンタリーで練習後のケアにマッサージを受けている選手がいました。

その選手は、腰椎分離症を患っていました。

私が覚えているシーンは、トレーナーが施すうつ伏せのマッサージ中に、自分自身の腕を顔の下に入れた状態で顔だけ横を向いて隣の選手と雑談をしているシーンでした。

私はこのシーンを見た際に違和感を感じました。

理由は、腰の反りを自ら強くするような姿勢(首が反ったら腰の反りは強くなる)をしたうえで、更にトレーナーに腰を背中からお腹方向に押してもらっていたからです。

細かな意図や事情は知る由もありませんし、TV的な演出の可能性もあるでしょう。

「これって、分離症にはデメリットしか無い気が・・・」

余計なお世話なのですが、勝手に勿体無く感じたことを覚えています。

当たり前ですが、どの程度の改善を目指すのかは各個人の方の判断で良いと思っています。

それに応じて行うのが私の仕事だとも理解しています。

ただ、

「何とかして良くなりたい」

場合には、そういった程度のことにも注意を払う必要があるとも思います。

なぜなら、結果である症状を作り出しているのは、日々の生活だからです。

正しい生活の結果によって異なる結果を得る事も可能だと思いますので、1つの参考になればと記載させて頂きました。

今回の記事が、腰椎分離症・腰椎すべり症の方の参考になれたら嬉しく思います。

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