院長の整体新書 – 整体ブログ –

リンパの流れとカイロプラクティック

  • その他

「リンパマッサージとかできる?」

先日、友人からLINEでこのようなメッセージが来ました。

個人的には、私が提供している分野の知識が無い方が何を選択されても個人の自由だと考えていますし、良し悪しは私が決めることでは無いと考えています。

(例えば、私も各専門分野の方からみたら選んでいる洋服や聞いている音楽、髪型等で、”本当はこうなんだけどなぁ”と思われることは多々あると思いますし、それはお互い様だと思っています)

実際に患者様から「時間があったのでリンパマッサージに行きました」と伺ったとしても、施術の際の私の裁量でカバーできる状態の場合には特別お伝えする必要もないと思うのでしていません。

(マッサージがリラックス手段かどうかは個人差だと思いますが誰だってリラックスしたい時はあると思います)

友人に説明するだけでは勿体ないこともあり、リンパマッサージと私が提供しているものの違いが分からない方もいるかと思いますのでこちらで述べさせて頂きたいと思います。

この記事は、約2分で読み終えることが出来ます。

リンパ液とは何なのか?

・1日に約20ℓが毛細血管から「ろ過」されて「リンパ液」となります。

・この内の85%は、毛細血管に戻り「静脈(心臓に戻る為の血管)」から心臓に戻ります。

・残りの15%がリンパ管(という血管みたいなもの)に入り純粋な「リンパ液」になります。

右腕と右上半身のリンパは「右リンパ本管」という部分に最終的に集まり、鎖骨の下で静脈に注ぎます。

残りの左半身と下半身のリンパは「胸管」という部分に最終的に集まり、こちらも鎖骨の下で静脈に注ぎます。

つまり、「リンパ液は、血管から滲み出た一部であり、最終的には血管に戻る」ということになります。

(血流を変えればリンパの流れも変わるし、逆も言えるということになります)

リンパの流れを調節しているものは?

①筋肉を動かす(収縮)ことで周囲のリンパ管を圧迫してリンパ液を押し出す。

②背骨とあばら骨と胸骨で成る「胸郭」の圧力変化により押し出す。

③リンパ管を作っている筋肉(自分の意思で動かせない)の収縮で押し出す。

の3つ方法があります。

因みに、リンパ管には「弁」といって逆流防止装置がついているので、心臓に向かって一方通行にしか流れません。

リンパが集まる部分「リンパ節」とは?

「ここはリンパが集まっているので、流れが滞りやすい部分です」

受けたことが無いので推測ですが、このように指摘されることもあるのではないでしょうか(笑)

リンパ節は

・首

・わきの下

・鼠径部(股関節)

にあります。

それぞれ

・頭と首

・腕や肩回り・胸

・下半身

からのリンパ液を集めています。

役割は、「リンパ液をろ過すること」です。

リンパ液、病原体をろ過する為に、リンパ節は「免疫」とも関係しています。

前述の通り、リンパ節内でろ過されたリンパ液も最終的には血管に注ぎます。

リンパの流れを良くする方法

「リンパの流れを調節しているもの」を改善すれば良い訳です。

①筋肉を動かす(収縮)ことで周囲のリンパ管を圧迫してリンパ液を押し出す。

②背骨とあばら骨と胸骨で成る「胸郭」の圧力変化により押し出す。

③リンパ管を作っている筋肉(自分の意思で動かせない)の収縮で押し出す。

③に関しては、「不随意筋」といって意思で動かせるものではない為に改善すべき方法が存在しません。

①に関しては、

・動かす。

・動かせないなら施術で「動かせる状態にしていく」。

・施術で、無理なく力が入りやすい状態を作っていく。

②に関しては、胸郭の動き、機能アップを変すれば良いのでこれらは施術で可能です。

↓の「赤丸」をした部分を「胸郭」と言います。

胸郭の前面図
胸郭の後面図

胸郭は呼吸で動きます。

しかし、「背骨がしならない位に硬い」「背骨とあばら骨のつなぎ目が硬い」場合には、呼吸が浅くなることがあります。

結果、胸郭の動きが不十分だと圧力変化が起こりにくい為に「リンパの流れ」が悪くなります。

つまり、それらの問題を改善して「呼吸が可能な限り最大限に出来れば良い」為にそこを施術によって目指すことになります。

息を吸った時の胸郭
息を吐いた時の胸郭

リンパの流れをマッサージで良くする

ここまで述べてきた内容を踏まえて「マッサージでリンパを流すこと」についてあなたはどのように思われますでしょうか。

「体内で自然に流れる仕組みが存在しているのに、外部から”流す”ことは本来備わっている仕組みを”使わない”ことを自ら選択している」ことになります。

理由は、リンパの流れに対して体外部から行う場合には「筋肉を介して」マッサージするしか無いからです。

筋肉の役割は、

①伸び縮みで関節を動かすこと

②伸び縮みで姿勢、関節の角度を保持すること

③熱の産生

④前述の通り、伸び縮みによってリンパ(静脈)の流れを起こすこと

です。

筋肉は「力を抜いている時」「横になっていたり姿勢を支える必要がない時」

には、軟らかいのが理想です。

しかし、「硬くなるべき場面では硬くなる必要があります」

いつも軟らかい状態では「張力が発揮できず」姿勢や関節角度を保持することができません。

つまり「胸郭の圧力変化でリンパを流す機能があるのに、筋肉のバランスを考慮しないマッサージによって姿勢や関節角度の保持するバランスを崩したら胸郭の働きは低下し、胸郭の圧力変化を起こし難い状態になる可能性があります」

また、リンパ管には「弁」がついていると先ほどお伝えしました。

つまり、「逆流しないように出来ています」。

仮に「リンパ液が滞って滞留したとしても」、永遠に滞留する訳ではありません。

なぜなら、「呼吸」は多かれ少なかれ必ずしているし、リンパ管自体が筋肉(自分で動かせないということは24時間動いている)の為に常に動いています。

また、寝たきりの方でなければ多かれ少なかれ、体も動かす、筋肉も動かすでしょう。

「いかにご自分のリンパをもっと流れやすい状態にしていくか?」

という視点をもって頂くことは決して無駄ではないと思います。

逆に、寝たきりの方や乳癌手術などによってリンパ節付近に手を加えておられる方は例外になります。

人の手を借りてでも、流れを促した方が良いでしょう。

「本来の仕組みが破綻しているならば、不足分は誰かにフォーローして頂く」ことをお勧めします。

ご高齢の方で、「痛くて家事も買い物も満足にできない」方には「家事が出来る・買い物に出掛けられる状態になるまで」は、浮腫みでパンパンになった足の辛さを減らす為にマッサージをすることは私も実際にあります。

私は、個人的に「不要」「他の方法でカバーした方が低リスクで効果的」と考える方法については提供出来ようが提供しません。

逆に、法に触れない限り「必要なもの」は、仮に現時点で提供できるスキルが無かったとしても、ご提供出来るように行動することが私の仕事の場合にはプロとしてあるべき姿だと考えています。

(マッサージ屋さんが、プロとして気持ち良くなって頂くことを追求することに異論はありません)

「そうしたら、定期的に受けているマッサージはダメですか?」

通院間もない方にご質問を受けることが稀にあります。

「何年も痛くて生活に支障をきたしている為に当院へご来院」

「人生で初めて痛みが出て、生活にも全く支障ないけど念の為にご来院」

ダメかどうかは、当院へご来院になられた経緯(それに応じてお伝えしていますが)にもよると思います。

次には、「ご自身がどうなりたいのか?」という話かと私は思っています。

症状も人生の一部として捉えて、あなたにとって総合的に豊かな人生を送ることがお望みならば、それはそれで素晴らしいことだと私は思います。

でも、「とにかく症状をなんとかしたい」のであれば「一度、やめて下さい」とお伝えします。

(良し悪しの話では無く、意思表示をせずに疑念が生じてしまうことを懸念して書きますが、私は○○を続けることが出来ないのは根性がないとか××出来ないと意識が低い、というような判断基準は人間的に持ち合わせておりません。何を目指しているのか?で、した方が良いこと・しなくても良いこと、するだけでは不十分なこと・したら妨げになることも変わってくると思っています)

どちらにしても、そういった希望を踏まえたうえで、私に出来る範囲内で最善を尽くすのが仕事だと思っています。

「旅行先で家族でマッサージを受けようとしたけど、過去に先生に言われたことを思い出して、(私の状態ではリスクがあるので)私はやめておきました」

記事を書いていて、過去にこのように患者様から伺ったことを思い出しました。

「せっかく行かれた旅行なのに気の毒な思いをさせてしまったかな…」

そう思った反面、覚えて下さっていて非常に嬉しかった思い出があります。

今回の例は、たまたまマッサージ関連でしたが私はこういう事がモチベーションに繋がる性格です。

冒頭で述べたことと矛盾してしまうかもしれませんが、耳を傾けて頂けて下さっている方々のことを軽視している訳では決してありません。

そのお気持ちは、施術でお返しすることを常々意識しておりますので意図をご理解頂けたら嬉しいです。

今回の記事が、当院での施術とリンパマッサージとの相違点、「リンパの流れ」とはそもそも何なのか?をご理解頂く為の参考になれたら幸いです。

その他に関するその他の記事

矜持整骨院
診療時間
08:00-12:00
16:00-21:00
  • 水(第2, 4, 5)は午後休診
  • 土は14:00まで

ご予約・お問い合わせはこちらから

03-3714-3855
完全予約制