肩甲骨の間の痛み・こり感は、「ただの肩こり」ではないかも
肩こりに限らず、筋肉は使用すれば相応に疲労するもの。だからこそ、加齢的な変化を大前提にその蓄積を最小限にする為に「何をするのか?」が大切です。しかしながら、肩甲骨の間にそれを感じる場合には「ただの肩こりを超越した問題である可能性があり注意が必要」です。
肩甲骨の間には何があるのか?
・菱形筋(大・小の2種類あり)
・肩甲背神経
肩甲骨と背骨の間には、左右に1対ずつ上記の組織が存在しています。そこに症状が出ているということは原因はさておき、この2つが症状を発しています。
肩甲骨と背骨の間のこりの原因「菱形筋」
大菱形筋・小菱形筋の2種類は、背骨⇆肩甲骨の内縁(背骨に近い側)に存在しています。つまり、この背骨⇆肩甲骨内縁の間が離れると「伸ばされる」、近付くと「縮む」ことになります。所謂、猫背は背骨⇆肩甲骨間が離れるので「菱形筋は伸ばされている」、過度に胸を張っている方は「菱形筋が縮んいる」。背骨と肩甲骨の距離を診れば、この筋肉の状態は大方分かります。
肩甲骨の間の痛み・張り感は菱形筋をほぐす?
筋トレは別として、日常生活において背骨⇆肩甲骨内縁の距離”だけが”縮んだり・伸ばされたりしていることはあり得ません。通常は、「頭」「背骨」の前後の傾きや左右への傾きと捻じれの”結果”背骨⇆肩甲骨内縁の距離に動きが生じます。従って、菱形筋をほぐす、しかも左右均等にほぐす、のはリラクゼーションならば問題ありませんが治療にはなっていないと思います。
肩甲骨の間の痛み・張り感と肩甲背神経
首の骨(頸椎)の4つ目/5つ目の間から出ている神経の分枝である肩甲背神経が背骨と肩甲骨の間まで伸びています。この肩甲背神経が途中のどこかで圧迫されてもそこに症状が出ます。首で圧迫されていれば代表的なものであればヘルニアや狭窄症・頚椎症、肩で圧迫されていれば肩甲挙筋と板状筋の間など「どこで圧迫されているか??」ですべき対応は”本来は異なるハズだと”私は考えています。それは、西洋医学的な知識を駆使すれば手で診る検査で分かります。もちろん、肩甲背神経の圧迫が原因で肩甲骨の間、背骨と肩甲骨の間に症状が出ている場合には、同部に手を施しても治療的な意味はありません。
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