柔軟性や可動域の解釈と施術時の意図について
関節や筋肉と脳や脊髄との関係に興味がある私が一昨年に受講したオンデマンド講習会で「スポーツでケガをしたら(整骨院ではなく)整形外科へ行きましょう」という(医師ではない医療系国家資格者の)講師の言葉を耳にしました。自分でも薄々感じていた風潮にどこか他人事だった自分自身に強い憤りを感じたことから、2025年の私はそれまでの学びと並行してスポーツ・トレーニング系の民間資格(国家資格が存在しないので)を4つ取得しました。最新の科学(スポーツ科学や運動生理学)を体系的に学び直し、自分の立ち位置を再確認するためです。

本質を見て、叩くのが私の仕事
取得した資格の内の1つの更なる上位資格を目指すために先日行った駅から会場の間に心休まる空間がありました。木々のトンネルのようで癒されつつも私の頭をよぎったのは施術のことです。↓↓の木を見て、目に見えない部分では複雑に絡み合っているのに、表面だけしか見ようとしなかった、表面しか見る力量が無かった昔の自分を思い出しました。例えば、私の仕事で言えば、「表面的」の代表格が可動域や柔軟性です。昔の私は、施術前後の「可動域や柔軟性の変化をご本人に感じて頂くことに」固執していました。でも、今の私は違います。なぜなら、可動域や柔軟性を増やすのではなく、患者様の症状を叩くことを目指しているからです。

大事なのは可動域や柔軟性の「内訳」
今でも、私は施術前後に可動域や柔軟性を確認しています。そして、それをご体感頂く患者様もいます。でも私が見ているのは、「前屈角度が増えた」とか「体が捻りやすくなった」というトータルの角度ではありません。具体的に言えば、
立位前屈=
股関節の屈曲+仙腸関節の屈曲+脊柱の屈曲(端折ってます)+足関節の背屈+肩甲骨の前傾
その内訳を診ています。例えば、股関節の屈曲に可動域制限があったとします。でも、脊柱の屈曲(前屈)が正常可動域を超えてフォローすることで股関節を補ったとします。それは、表向きの立位前屈の角度は変わらずとも、脊柱のトラブルの引き金になり得ます。
「可動域が増えた、柔らかくなった!!」
患者様に喜んで頂けるのは悪い気は当然しませんが、私はそれでは終われません。
「すみません。もう一度、寝て頂けますか?私の予想通りになっていません」
と伝えています。なぜなら、それでは頭打ちになることを忘れようがない程に経験して、知っているからです。(逆の場合のリクエストには応じることは出来ないです)
足?骨盤?腰?首?どこが原因なのかを決めるのは私の得意・不得意ではない
足から体の上行性の影響が原因なのか、腰や首から足への下行性の影響が原因なのか、もしくはそれらが拗れ、2つに大別出来る状態ではないのか。当たり前のことを述べますが、それが分類出来なくて、意図した結果など出せる訳がないです。なぜなら、特定出来なくては「広く浅く」施術をする以外の選択肢がないからです。医師の処方下で施術することを前提としていない開業権がある私の所有する国家資格保持者としては、そんなレベルでは恐ろし過ぎる。でも、実際にそれが出来ない場合に多いのは「腰痛の原因は足である!」と事前に決めてしまうことではないかと思っています。でも、私はそれを目指して来なかったし、事前に決めておく必要性も感じていません。なぜなら「自分で絞り込めば良いから」です。
知っている+理解+経験+集中
知らない状態で理解出来る訳がないし、理解していても経験がなければ実践出来ないと思います。また両方が足りていても私には難しく感じました。私の場合は、「気合を入れすぎると空回りするタイプ」なので、適度にリラックスした方が肩の力が抜けて本領を発揮できると気が付き、私はその環境に身を置くために、自分でその環境を作るという目的もあり、当院を開院しました。仮に、
「なぜ、あなたは出来るのですか(勘違いではないのですか)?」
と聞かれても、私も意図的に行動してきた訳ではないので分かりません。ただ唯一、自分の才能に自信がないからこそ、全て自分が無能なせいだと思って(他の方は当然出来ているものだと思って)取り組んできたし、取り組んでいるという事実はあります。
資格と実務は別
資格と実務が別なのは、社会人であれば誰でも知っていることだと思います。だから、私はこの一年で今回私が取得した資格を以前から有していた方々と同列にあるとは思っていません。なぜなら、そんなの敬意がなさ過ぎると思うからです。また、行動に意味をなすかはどうかは他人が決めることではないというのが私の意見です。
「家族には病院を勧められましたが、私は先生を信頼しています」
「周囲の人に、”そんな定期的に通って、意味あるの?”と言われるんです」
昔、患者様から伺った内容です。似たような状況の度に強く自分の中に湧き上がってくるのは反骨心です。今日、当院に定期的にご通院頂いている方の所要時間は初診の方よりも短いです。(改善状況に応じて、施術での刺激量を変える必要があるので)説明もご本人が望まれない限りは、多くはしません。でも、私は定期的にご通院の方であればある程に、その反骨心を忘れたことはないです。というよりも、その反骨心がモチベーションです。私は既に、2025年度の学びを現場で用いるという行動を始めています。23年のキャリアと今回の学びを経て、分かっていたこと、記憶が薄れていたこと、新たに見えてきたこと・・・様々な発見がありました。私は、自分が診させて頂く対象がアスリートか、そうではないかという属性に一切興味はないです。老若男女問わずに家事、育児、介護、仕事、勉強、趣味、将来、健康・・・ご自分の判断、ご自分の力で何かと戦っている方に対して今まで同様に自分に何が出来るのかに興味があり、今回の学びをそこに繋げていきたいと思っているだけです。施術に来ている方に対して、そんなことを述べている場合ではないので私の真意が伝わらないこともあるかと思い、このような記事を書きました。冒頭の木々の下で癒されたハズが、スグに平常運転になってしまい生意気なことを申して恐縮です。ぜひ、当院にご来院中の方、ご検討中の方の何か参考になれば幸いです。
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